2チャンネル4Kビデオ、サウンド
ポートレイト:5’55″(loop)、メイキング:5’55”(loop)
マスク:φ30cm、磁器、屋上で集めた素材、8枚
佐賀
2018

2016年から3年間、毎年2、3週間佐賀市に滞在し、リサーチ、プランニング、制作過程をギャラリー内で公開した。初年度はギャラリー内にテントを建てて住み、佐賀市のリサーチや、来場者からもたらされる情報をもとにプランを練っていった。古い農機具に付いていた土ぼこりや、都市問題となっていた鳥(主にカラス、シラサギ)の糞を洗って集めていった。そして翌年、それら集めたものを試験的に釉薬に使ってみると、思いの外しっかりと定着。近くに有名な陶磁器の生産地がいくつもあり、かつて居間に飾られていたという陶磁器製の仮面や、九州北部の仮面を用いた祭りなどから、仮面のような皿のようなものを陶芸家の協力をえて制作した。さらに次の年、市民のアンケートから博物館の屋上が汚れている、という情報をもとにリサーチし、他に図書館、新聞社、映画館の屋上で汚れを収集していった。鳥が落としていった羽や、どこからか飛んできたボール、自生していた植物を皿状の仮面に載せそのまま焼成。それぞれの建物で働く人にかぶってもらいポートレイトを撮影した。

ドキュメント 佐賀滞在制作記録集