シングルチャンネル4Kビデオ、サウンド、
横浜市民ギャラリーから排出された約半年間分のシュレッダーゴミ。
セバスチャン・マティアス《x/groove space》のフッテージ
11’11”
2018
新・今日の作家展2018 定点なき視点

僕が歩くその道は、アスファルトが敷かれ、その下には砂利などがあり、さらに下には噴火灰や大地震でできた層や、かつて海底だった年代の層が積み重なっている。
僕が舞台作品に関わって制作した映像素材を基底に、いくつかの場所を訪れるたびに作業する人を重ねて撮影していった。作業台となるテレビ画面のなかには過去に撮影した作業風景が映っているが、新しく作業を撮影するごとに映像は劣化し、見えにくくなる。それぞれの作業には関連性がないけれど、僕にとっては撮影場所(だいたい展覧会や制作で訪れた)や人が関連していて、制作時における僕にまつわる層序学ともいえるドキュメントになった。
発表した横浜市民ギャラリーでは、展覧会の依頼があったときからシュレッダーゴミをためておいてもらい、映像とリンクするようにそれを会場に投入した。会期が始まってからも事務所から出たシュレッダーゴミは展示場所へと運んでもらった。映像終了後、会場内の照明が3分間点灯し、来場者はシュレッダーゴミのなかで次の上映を待つ。

installation view : photo by Ken KATO

special thanks: Sebastian Matthias, Jubal Battisti, Lisanne Goodhue, Deborah Hofstetter, Oskar Landstrom, Harumi Terayama, Idan Yoav, Atsuhiro Ito, Yoko Seyama, Mira Moschallski, Nanako Nakajima, Kazue Abe, Rikiya Yamakawa, Tagayasu Co., Ltd., Masafumi Ishikawa, NPO Life Stage, Yoshihiro Shinjo, Taro Kawamoto, Miyoko Goto, Kae Ito, Aono Ito, Ryota Niizeki, Mito Niizeki, Mika Niizeki.